つい先日お正月かと思っていたらもう2月ですね。早いなあ。どうやら花粉も飛び始めたようで鼻がムズムズしてきました。

　さて、先日AMAZONから送りつけられてくるメールでホワイトスネイクの"RESTLESS HEART"というアルバムの25周年エディションが発売されていたことを知りました。25年・・・そんなに経つのかあ、という感慨と共に。


　今日は少し昔話を書いてみます。25年前、ボクは会社に入って数年目のペーペーで仕事でヒーヒー言いながらも（今も大して変わらないけど）会社の同期達と組んでいたバンド活動に勤しんでいたんです。ところが当時ボーカルのヤツ（Mと呼びましょうか）がニューヨークの支店勤務になってしまったんですね。そして、そのMがホワイトスネイクのシンガー、デヴィッド・カヴァデイルの大ファンだったんです。

　ホワイトスネイクなんてバンド、知っている方がどのくらいいるか分かりませんが、リーダーのデヴィッド・カヴァデイルはブリティッシュハードロック界きってのスーパーヴォーカリストの一人。彼がディープ・パープル脱退後に結成したバンドがホワイトスネイクなんです。初期はブルースをベースにした割と泥臭いハードロックバンドだったのですが、だんだん垢抜けてきて80年代中ごろにアメリカでも日本でも大ヒットを飛ばしてMTVでもガンガン放映されていました。この頃から音楽もルックスもハデハデになってきたんですが、今日の話題のRESTLESS HEARTってアルバムでは一転（反省して）落ち着いた感じに変わったんですよね。

　ただし、このアルバム、なんとなんとアメリカでは発売されなかったので、ニューヨークにいるMは必死に輸入盤を探して、何とか手に入れたんです。在米なのになぜか日本版を買うというオチが付いていてずいぶんと揶揄ったっけ。

　当時、Eメールの黎明期でして、そのアルバムについてメールで話し合っていたのを覚えています。これの前作があまりにも商業路線に走り過ぎていたので、やっぱホワイトスネイクはこれだよなー、なんて。上で25年、そんなに経つのか、と書きましたが、正に実感で、あんなやり取りしていたのが昨日の事のようです。

　Mも3年ほどで国内勤務に復帰し、その後はまた一緒にバンドを始めたんですが、だんだんとメンバー各自が家庭に仕事に忙しくなって、年に数回集まって飲むのが主な活動になっていき楽器持って集まるって事とは疎遠になっていきました。そんな中でももう一度時間が出来たらスタジオに入ろうぜ、って一番望んでいたのがMだったんですね。

　そんなM、4年前に亡くなってしまいました。お通夜の夜、バンドのメンバーたちと横浜で全員泣きながら浴びる程酒を飲んだのを覚えています。ボクは入社以来、どんなに酷い二日酔いでも這ってでも会社に行く、っていうのがモットーだったし、これがひそかな自慢だったのですが（自慢にはならないか）、その翌日は初めて酒で会社を休みました。酒癖の悪かったMも笑っていたことでしょう。

　さて、この25周年エディションですが、ボクが買ったのはリマスタリングされたバージョンと新たにリミックスされたものの2枚組。リマスターは置いておいてもリミックス版はあの地味だったアルバムがかなり現代風というかダイナミックな感じに変わっていて驚きましたよ。変な例えですが、各曲が若返った感じで楽しめました。このアルバムを肴にして、またMとあーだこーだ話がしたかったな。このアルバム、今度はアメリカでも発売されているようですが、天国ではどうでしょうかね？ヤツも聴いているといいな。